orakuoys

Jan 17 2009

知覚のインターフェイスである大脳皮質も、脳にとっての外部環境と見なされる。

 これは、ニューラル・コンピュータである脳が、外部環境にノイマン型コンピュータを構築し、入出力を行うというモデルである。著者のコンテキストでは、脳はいわゆる「論理的思考」なるものを、それ自体では一切行わない。「論理的思考」は、脳が外部環境にあるノイマン型コンピュータ上の表象を構文的に操作することによって発生するものである。こうして、一見して対立する仮説のように思える計算主義とコネクショニズムが接続される。

 このような考え方は、コンピュータに親しんでいる人ならば直観的にたどりつく地点だと思う。著者は筆算を例に出し、複数桁の掛け算は、紙と鉛筆という外部環境との相互作用によって行われると述べる。一方、1桁の数どうしの掛け算は暗算で行われるが、これはこの暗算を学習したニューラル・ネットワークのアウトプットであり、ここには論理的思考は関与していない。これは「言語が人間の思考を生み出した」とか、「道具は脳のエクステンションである」といった話と同じことを言っている。別の方向に敷衍すると、自意識とは、ノイマン型コンピュータが、ニューラル・ネットワークの状態を探っている状況のことである。

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